2024.02.09

みんな大好き「焼きそば」☆「第一回:焼きそばの楽しい基礎知識」

おいしくて簡単な人気料理の「焼きそば」は食卓の味方♪
好きな具材と味付けで、自分だけの一品を楽しもう!
第一回は「焼きそばの楽しい基礎知識」です☆

2月にご紹介するのは「焼きそば」

みなさんは「焼きそば」と聞いて何を連想しますか?

簡単

おいしい

お祭り

ご当地焼きそば

中華

まだまだありそうですね!

第一回は、「焼きそば」にまつわるお話をご紹介したいと思います。

 

 

■「焼きそば」のルーツ

「焼きそば」発祥の地は中国。

「炒面(チャオメン)」と呼ばれる中華麺を炒めて作った料理の総称になります。

国土の広い中国では、それはそれはもう数えきれないほどの種類の「炒面」があります。

中国語で「面」と呼ぶ場合、小麦粉そのものや小麦粉を原料にした食品全般を指します。

すいとんのような形状でも「面」ですし、「パン」でさえも「面包(ミェンパオ)」と呼びます。

また小麦ではなく米が原料のライスヌードルも炒めれば「炒面」の仲間

ジャガイモや緑豆のでんぷんを使った春雨なども炒めれば「炒面」の仲間

いろいろな「炒面」の仲間があるのです。

明治から大正にかけて伝わったと言われている「炒面(焼きそば)

日本に伝わったのは広東省の「炒面」ではないかと言われています。

当時は中華料理店でしか食べられないもので、一般的にはあまり知られていませんでした。

基本の味付けは醤油または塩味だったと言われています。

 

 

■日本に広まった「焼きそば」

日本に「焼きそば」が普及したのは戦後。

この頃は麺に使われる小麦粉はとても高価な食材でした。

そこで工夫を凝らし、安価で手に入るキャベツを一緒に炒めました。

いざ作ってみると、キャベツからでる水分で味が薄まってしまうため、味の濃いソースが使われるようになったと言われています。

これが「ソース焼きそば」の始まりでした。

 

 

■日本三大「焼きそば」

庶民の人気を獲得した「焼きそば」ですが、ここで「日本三大焼きそば」をご紹介したいと思います。

 

<秋田県、屋台焼きそば発祥の「横手やきそば」>

終戦直後、横手市で「元祖神谷焼きそば屋」の店主が、お好み焼きの鉄板を使った新しいメニューができないものかと、地元の製麺業者と協力しながら作り上げたのが始まりと言われています。

簡単に作れること、そして道具を必要としないため、駄菓子屋の一角や民家の軒先で「横手やきそば」を販売する店が増え、当時、市内には100店舗ほどの焼きそば店があったのだとか!

ウスターソースに各お店のオリジナルソースを加えて作る「横手やきそば」は仕上げに目玉焼きを乗せるのがポイント♪そして紅しょうがではなく、福神漬けがついてきます。

また太くて真っ直ぐな角麺(ゆで麺)の「横手やきそば」を名乗れる製麺会社が決められているのも面白いですね!

 

<静岡県、茹でない麺「富士宮やきそば」>

こちらも終戦後、市内で働く女性たちの間で「一銭洋食(お好み焼き)」「焼きそば」という組み合わせで定着しました。

同じメニューが駄菓子屋で販売され、当時の子供たちは「富士宮やきそば」で育ったといっても過言ではないとか。

また一般的な「焼きそば」麺は「茹で麺」であるのに対し、「富士宮やきそば」「蒸し麺」

その理由は蒸した後に麺を急速に冷やし、油で表面をコーティングして麺の水分を少なくすることで、日持ちし、コシのある麺を作るため。

戦後の冷蔵技術があまりない時代には、日持ちのする麺として重宝され、周辺地域まで普及したのだそうです。

「富士宮やきそば」もこの製法を守っている製麺会社が指定されています。

 

<群馬県、高度経済成長が支えた「太田上州焼そば」>

太田市は北関東有数の工業都市。

実はこのことが、太田市に「焼きそば」を広める要因となりました。

工業都市である太田には、高度経済成長期にたくさんの人が出稼ぎに集まりました。

その中には東北出身者も多く、中には古くから「焼きそば」が根付いていた秋田県横手市の人も!

こうして各地方から「焼きそば」が持ち込まれ、太田の町に根付いたそうです。

実際、汁がない「焼きそば」はのびることがなく、工場で働く人たちに好まれたとされています。

そして「上州太田焼そば」は特徴的な太麺に吟味されたソース。

「十麺十食」を謳う「上州太田焼そば」のスタンダードレシピは、青のりと紅しょうがをのせた昔ながらのシンプルなソース焼きそば。

伝統の味、秘伝のソースは二つとして同じものが無い、それが「上州太田焼そば」の魅力です。

 

 

■スーパーの「焼きそば」はなぜ「3袋入り」なのか

さて、話はガラっと変わりますが、スーパーで売られている袋入り「焼きそば」

3袋入り、というのをよく見かけると思います。

1袋売り以外はむしろ3袋入りがほとんどなのではないでしょうか。

その理由をなぜだかご存知ですか?

 

◇3袋入りは、お買い得感の高まる数!賞味期限が2週間あるので、余っても使い切れるから大丈夫!

◇家庭用のフライパンは26〜28cmが多く、1度に調理できるのは3袋分♪

◇1975年の販売当時、1世帯平均は3.27人。そこで3袋入り販売に!

 

こんなに深い理由があるとは知りませんでした。

 

 

■ソースが粉末のワケ

そしておまけではありますが、3袋入りの麺とともに「粉末ソース」が定番ではないでしょうか。

いまでは液体ソースも普通にありますが、「粉末ソース」にも理由がありました。

粉末ソースを使う1つ目の理由は「吸水作用」

屋台の「焼きそば」は、強い火力で麺を炒めて水分を飛ばしますが、家庭では火力が弱いため水分が飛ばず、どうしてもべちゃっとなりがちですよね。

「粉末ソース」をつかうことで水分をうまく吸ってくれるのでパラっとおいしく仕上がるのだとか。

2つ目の理由は「スパイスの風味を保持するため」

粉末ソースにはたくさんのスパイスが使われているのだそうです。

スパイスの中には、水に触れると味や風味が変化してしまうものがあるのだとか。

使う直前までスパイスの風味を保持するためにソースを粉末にしているのですね!

 

 

■おいしい「焼きそば」を作るコツ

最後に、おいしい「焼きそば」を作るコツをいくつかご紹介します。

 

<麺をあたためて、ほぐす>

冷蔵庫から麺を出してそのままフライパンに入れずに、電子レンジであたためることで、麺がもっちりしてちぎれにくくなりますよ!

 

<麺を洗う>

「焼きそば」の麺は一般的に麺の表面に油がついています。

調理する前に水で軽く洗うことでこの油がとれ、油の匂い、ぬめりが落ち、麺自体が持つおいしさを引き出すことができます☆

 

<野菜の炒め油は多めにする>

炒め油が少ないと焦げつく原因になります。

野菜を炒めたあとザルに上げて汁気をきれば、しつこくならないので試してみてください♪

 

<ソースは麺にかける>

麺を焼くときはあまりいじらず焼き付けるようにするのがコツ。

そしてなんとなくザバっと入れがちなソースも麺の上に直接かけるのがポイント。

具材を端に寄せ、麺とソースを和えてから、具材を混ぜるのがおすすめです。

 

<具材と麺は別々に炒める>

麺と具材を同時に炒めてしまうと、フライパンの温度が下がってしまいべちゃべちゃした仕上がりになってしまいます。

「焼きそば」の麺だけで焼くようにすれば、麺の表面においしい焼き目をつけることができます。

 

 

いかがでしたか?

「焼きそば」をおいしく作るコツを覚えたら早速作ってみましょう!

次回は

みんな大好き「焼きそば」☆「第二回:こだわりの具材で焼きそばを作ろう!」です。

  • 2024.02.28 16:18

    ゆうたんパパさま
    コメントありがとうございます!
    私も不思議でした。
    なぜ粉末なんだろう・・・と(∩´∀`)∩

  • 2024.02.28 16:18

    Ranmaさま
    コメントありがとうございます!
    さすが!!
    焼きそば師匠!!

  • 2024.02.28 13:28

    疑問に思っていた粉ソースに理由が解き明かされました🎶

  • 2024.02.28 12:44

    全部やってました。面倒でもおいしいです

  • 2024.02.13 09:09

    kokko2さま
    コメントありがとうございます!
    屋台の焼きそば屋さんも「麺に直接ソースをかけるのがおいしさの秘訣」というところがほとんどなのです。
    ぜひお試しください!!

  • 2024.02.13 09:03

    加藤強さま
    コメントありがとうございます!
    そうなんです。
    簡単なレシピですがなかなか奥が深いです。

  • 2024.02.11 12:07

    麺にソースをかける! 次から実行します。^m^

  • 2024.02.10 21:17

    焼きそばは奥が深いですね