2025.05.23

「春のご馳走♪シャキっとアスパラ!第一回:アスパラの基礎知識」

茹でても炒めても美味しい「アスパラ」。
「アスパラ」を使えば簡単におかずがもう一品完成!
「アスパラ」の魅力をお届けする第一回は「アスパラの基礎知識」です。

5月にご紹介するのは「アスパラ」

栄養も豊富で食感も楽しい「アスパラ」は、まさに大地のご馳走♪

手間なしカンタン、そしてとっても美味しい「アスパラ」の魅力をご紹介します。

第一回は「アスパラの基礎知識」です。

 

 

■「アスパラ」と「アスパラガス」

先ほどから「アスパラ」とご紹介していますが、「アスパラガス」ではないの?と思った方も多いと思います。

「アスパラガス」は、植物の正式名称で、特に専門的な文脈や公式な文章で使われることが多い呼び方です。

一方「アスパラ」「アスパラガス」の略称。

会話や料理のレシピには「アスパラ」を使うのが一般的といわれています。

 

 

■紀元前からある「アスパラ」

「アスパラガス」の名前の由来はギリシャ語「アスパラゴス」

ギリシャ語で「よく裂ける」「たくさんに分かれる新芽」という意味。

ギリシャ周辺では紀元前2000年ごろにはすでに存在していたとか・・・。

・・・・・つまり4000年前!すごいですね♪

 

 

■日本では観賞用だった「アスパラ」

日本に「アスパラ」がやってきたのは江戸時代。

当時、ヨーロッパの国のうち、日本が唯一貿易していたオランダの船からもたらされました。

しかし、この時にやってきた「アスパラ」は観賞用。

「アスパラ」が日本でも食べられるようになったのは明治時代のことで、当初は輸入の缶詰でした。

日本産の「アスパラ」が生まれたのは大正13年(1924年)、北海道の岩内町。

岩内町には「日本のアスパラガス発祥の地」という石碑がありますので、旅行などで訪れた際に確認してみてはいかがでしょうか。

岩内町ではじめて栽培された「アスパラ」「ホワイトアスパラガス」

海外へ輸出する缶詰用として栽培されたのが始まりでした。

日本で一般家庭の食卓に並ぶようになるのは昭和に入ってから。

この時もまだ缶詰の「ホワイトアスパラ」でした。

緑色の「アスパラ」が一般的になったのは昭和40年頃のことでした。

 

 

■「アスパラ」の種類

ここで代表的な「アスパラ」の種類について簡単にご説明します。

「グリーンアスパラガス」・・・太陽の光を浴びて育つ、全体が鮮やかな緑色のもの。特有の甘味と風味があり、みずみずしくて小気味よい歯ごたえが特徴。

「ホワイトアスパラガス」・・・ グリーンアスパラガス」とは別種のように見えますが、じつは栽培法が違うだけで基本的には同じもの。日光が当たらないように栽培され、白いまま成長したものです。

「パープルアスパラガス」・・・その名の通り全体が赤紫色をしています。形は「グリーンアスパラガス」と同じですが、こちらは品種が違います。「グリーンアスパラガス」より甘みと香りが濃いといわれており、生産量はあまり多くありません。

このほか、「ミニアスパラガス」や産地固有の「アスパラ」などさまざまな品種があります。

 

 

■「竜髭菜」と「雉隠」

まずこちらの「竜髭菜」という字、何と読むかわかりますか?

正解は「アスパラガス」を当て字にしたものです。

「アスパラ」が生長すると細かい枝葉がふさふさと竜の髭に似ていることからこの漢字を使ったそうです。

そしてもう一つの「雉隠」は「キジカクシ」

「アスパラ」の和名は「オランダキジカクシ」といいます。

その由来は、先ほどと同じく生長した細かい枝が鳥の雉(キジ)を隠せるほどに茂るためにこの名前がつきました。

実は他にも、「オランダウド」(阿蘭陀独活)、「マツバウド」(松葉独活)という和名があります。

何種類も呼び名がある「アスパラ」、面白いですね!

 

 

■「アスパラ」の栄養

「アスパラ」といえば「アスパラギン酸」という言葉を耳にしたことがあると思います。

「アスパラギン酸」はエネルギーの代謝に関与する非必須アミノ酸の一種。

疲労回復やエネルギーの補給に効果的!

また、「アスパラ」にはビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富で、特にビタミンCやビタミンE、葉酸などが多く含まれています。

これらの成分は免疫力の向上や健康維持に役立ちます。抗酸化作用がある成分も豊富♪

 肌の老化を防ぎ、美肌を保つ効果が期待されます。

 

 

■「アスパラ」の下処理

調理する際に「アスパラ」の硬い部分をピーラーなどで削ったりすると思いますが、どこから削るかご存知でしょうか。

覚えておくと便利なのでぜひチェックしておきましょう!

1)根元の乾いた断面は数ミリから1センチ程度切り落とす

2)「アスパラ」の茎をしならせて、曲がらない部分より下(根元から大体4cm~5cmくらい)の皮をピーラーでむく。

または、アスパラの根元部分をつまみ、もう片方の手で根元から1/3付近を持ち、根元側の茎をしならせてみましょう。

ポキッと折れた根元側が、取り除くべき硬い部分の目安です。

硬い部分は斜め切りなどにして調理すると節が短くなるので気にならなくなりますよ!

 

 

■「アスパラ」を美味しく茹でる

「アスパラ」を美味しく茹でる3箇条をご紹介します。

1)塩を入れる

これは色鮮やかにするのと、旨味を引き出すため。湯量の1%程度が目安です。

2)部位によって時間差をつけて茹でる

根元から先に茹でるのがポイント。

太さにもよりますが、茹でる時間の目安は1分15秒前後。

根元を入れて15秒後に残りの全体を入れ、約1分後に引き上げましょう!

余熱で火が通るので「少し硬めかな?」と思うくらいが歯ごたえがあって美味しいですよ♪

3)水にさらさない

茹でた後は水にさらさないようにしましょう。

 

電子レンジを使う方法もアリです。

食べやすいサイズに切った「アスパラ」を耐熱皿にのせてラップをふんわりかけ、600Wで1分30秒、加熱しましょう。

竹串を刺して、スッと入ればOK。

まだ硬い場合は、600Wで10秒ずつ加熱しながら確認するのがおすすめです。

 

 

■「アスパラ」の保存方法

切り口が乾いてしまっているときは、少し切って、切り口に水を含ませたキッチンペーパーを当てます。

乾燥しないようにラップやビニール袋で「アスパラ」を包み、穂先を上にして立てて冷蔵庫で保存します。

横にして保存すると、「アスパラ」が曲がってしまいます。

元気がなくなってきたときは、切り口を新しくして、水につけておけばOK。

しかし「アスパラ」は鮮度が命。

収穫後も成長を続けている「アスパラ」は時間が経つと栄養分を使って美味しさが失われていきます。

栄養分がいっぱい詰まっている新鮮なうちに食べるのが一番です!

 

 

いかがでしたか。

下処理や保存方法も確認したので早速レシピを見ていきましょう!

次回は

「春のご馳走♪シャキっとアスパラ!第二回:ベーコンや豚肉を使ったアスパラレシピ」です。