衣はサクサク、中はジューシー!極上の味わい「カツ」特集:第二回「おいしく揚げるコツ」
お腹もココロも大満足する至高の逸品「カツ」を大特集!
第二回は「おいしく揚げるコツ」をお届けします。
前回は「カツ」の「豆知識」についてお届けしました。
「カツ」の語源や「カツレツ」誕生のお話。
そして薄い「カツレツ」から「トンカツ」になったお話などをご紹介。
余談ですが、第一回の記事でも少しふれた「メンチカツ」。
先日、関西の「トンカツ屋」さんを営む方とお話する機会がありました!
「メンチカツっていいますか?ミンチカツですか?」とお伺いしたところ
「ミンチカツ!メンチってなんや。肉がミンチなんや!ミンチ!ミンチカツ!」とのこと。
やはり関西は「ミンチカツ」!!
さて、今回は「おいしく揚げるコツ」。
重要な回ですね!!
「カツ」の中でも「トンカツ」をメインにお話していきたいと思います。
■好みのお肉を選ぼう!
まずは主役のお肉ですが、豚肉の部位ごとにみていきましょう!
肩・・・よく運動する部位なので、肉のきめがやや粗く、少し硬めで赤身が多いのが特徴。
肩ロース・・・赤身の中に脂肪が粗く混ざり、コクのある濃厚な味わいがあります。
ロース・・・肉のきめが細かく柔らかい部位で、適度な脂肪が特徴。脂肪に旨みがあるので取り除きすぎないようにします。
ヒレ・・・一頭の豚から取れる肉量が少なく、きめ細かく柔らかい部位で脂肪分が少なくビタミンB1が豊富。
バラ・・・肉質は柔らかく、赤身と脂肪が層になっています。骨付きはスペアリブと呼ばれます。
モモ・・・筋肉の多い赤身の代表的な部位で全体的に脂肪が少なく肉質はきめ細やかで柔らかい。よりお尻に近い外モモは、肉質が硬くきめがやや粗い。
ここでワンポイント。
おいしい豚肉の見分け方は脂身の色で選別する、という方法があります。
脂身が黄色がかっている豚肉はあまりおいしくないのだとか。
脂身は乳白色及び白色が良いそうです。
また、赤身と脂身の境目がはっきりとしているものをチョイスするのもおすすめだそうです。
■下ごしらえのヒミツ
高いお肉を買ったのに「トンカツ」にしたら硬くておいしくなかった・・・そんな経験はありますか?
お肉を加熱すると繊維が収縮し、お肉同士の結束が強くなり硬い仕上がりになります。
厚みがあれば加熱時間も延びるため、より硬くなりやすい!!
・・・とはいえ加熱時間を短くすると中心まで火が通らない。
そこで下ごしらえが重要になってくるのです。
ここからは絶品「トンカツ」になる下ごしらえのヒミツをご紹介します。
1)必ずやっておきたい作業
まずは包丁で赤身と脂身の境目に、垂直に切り込みを入れましょう!
細かく入れれば筋っぽさがなくなります。
次に麺棒などで、肉の繊維をほぐすように叩きましょう。
ここでのポイントは厚みが均一になるように満遍なく叩くこと。
麺棒がない場合は包丁の柄の部分でもOK!またはフォークで刺しても良いですよ♪
2)塗って柔らかく!
塩麹やマヨネーズを豚肉に塗ってみましょう!
塩麹に含まれる酵素には豚肉を柔らかくする働きがあり、マヨネーズにも豚肉の繊維を柔らかくする働きがあります♪
なおかつ両方とも水分を保ってジューシーにする効果があります。
マヨネーズは15〜30分、塩麹は30分以上放置すればOK!
3)漬けて柔らかく!
ヨーグルト、炭酸飲料、お酒で豚肉を漬けてみましょう!
こちらもお肉を柔らかくし、なおかつ水分を保ってくれるのでおすすめです。
どの方法も1時間程度放置すれば完成。
※お酒の場合は豚肉にお酒をふりかけてラップに包んでおけばOKです。
(1)は必ず!そして(2)と(3)はお好みでお試しください♪
また、豚肉は調理の15分ほど前から冷蔵庫から出し、室温に戻しておくと火が通りやすくなります。
■意外と知られていない衣のコツ
下ごしらえが終わったら衣をつけていきましょう!
衣、といえば小麦粉をつけて、とき卵にくぐらし、最後にパン粉をつけますよね。
衣の1番のポイントは「余分な小麦粉を落とす」こと。
小麦粉を全体になじませたら、必ず余分な衣を落としましょう。
きちんと落とさないと揚げた時に衣がお肉からはがれてしまう原因になります。
最後はお肉に多めのパン粉を乗せ、手のひらでギュッと押さえましょう!
パン粉を押してつけることで、おいしい食感を生みます。
■テレビでも放送していた便利な衣
「トンカツ」の上手な作り方としてバッター液を利用した方法が話題を呼びましたね!
バッター液とは、卵と水、小麦粉をあらかじめ混ぜたもの。
バッター液はその名の通り液状なので、豚肉の表面にムラなくつくのがポイント♪
衣がはがれずきれいに仕上がるうえ、ボリューム感が出て食べごたえもアップ!!
衣作業の時間短縮にもなります。
目安としては卵1個とお水の合計が150ccになるようにカップに入れましょう。
そこに小麦粉120gを加えよく混ぜれば完成です。
■さあ、揚げていきましょう!
お待たせしました。早速揚げましょう!
揚げる温度は170℃がおすすめ。
あれ?揚げ物はもっと高い温度じゃなくていいの?
「トンカツ」は材料に豚肉を使用しているため、中でじっくりと火を通す必要があります。
高温で揚げてしまうと、中まで火が通る前にとんかつの表面に揚げ色がついてしまい、焦げてしまう原因になります。
揚げ時間は5~6分が目安です。
最初に「トンカツ」を入れて片面の揚げ時間が1~2分、裏返して3~4分での揚げ方で仕上げていきましょう!
「トンカツ」が揚げ上がったら、バットまたは網の上に「トンカツ」を立てるように乗せ、更に5分待ちましょう。
しっかり油切りをすることも、「トンカツ」をサクサクに仕上げるコツです。
だいたいの目安時間を書きましたが、お肉の厚みなどで調節しましょう。
「トンカツ」が揚がった目安はなかなか難しいもの。
プロの方は油の音や、「トンカツ」を箸で挟んだ時に伝わる振動で判断したりするそうです。
「トンカツ」の中で肉汁が沸騰しているという振動が箸から指に伝わるのだとか。
そうなったらあなたはもう「トンカツ・マイスター」!
最後に基本の「トンカツ」レシピをお届けして終わりにしたいと思います。
「基本のとんかつ(しょうゆベースのとんかつだれにて)」
https://recipe.yamasa.com/recipes/3389
衣はサクッと中はジューシーな定番のロース「トンカツ」に、「ヤマサ鮮度生活 特選丸大豆しょうゆ」ベースの「トンカツ」だれをつけていただくレシピです。
ソースよりもあっさりとした食べ口になり、ごはんにもぴったりの味付けとなります。
いかがでしたか。
次回はいよいよバラエティに富んだレシピのご紹介です!
衣はサクサク、中はジューシー!極上の味わい「カツ」特集:第三回「いろいろな味付けで楽しむ」
加藤強さま
コメントありがとうございます!
そう仰っていただけると感激です(∩´∀`)∩