2016.06.24

大ヒット商品「ちく玉天ぶっかけ」と「キムラくん」誕生秘話!

粉もんの本場大阪で、うどんと言ったらコレ!「ちく玉天ぶっかけ」と「キムラくん」。実は、このうどん2つとも「釜たけうどん」の人気商品なんです。今回は、店主の木田武史さんに、その誕生秘話をうかがいました!

サラリーマン時代にうどん食べ歩きをし、好きが高じてついには自分でうどん屋をはじめた粉もん道場の師匠こと木田武史さん。

今回は、人気商品誕生までのストーリーを熱く語ってくださいましたよ!

ハルカ(以下、ハ):早速ですが、店名の「釜たけ」はご自分のお名前、武史(たけし)からですか?

 

木田さん(以下、木):食べ歩き時代に、大阪の羽曳野に「釜竹」ってスゴイ 人気のうどん屋さんがあったんですよ。

今はもう店閉めはりましたけどね。

「釜竹」と書いて「かまちく」と読むんですけど、
そこをね「かまたけ」って間違える方がすごく多かったんです。
で、自分の店の屋号を付ける時にどうしようかなと考えてた時に、
たまたまその「釜竹」が頭に浮かんで。

自分の名前を入れたらいいかなと思っていたし、
じゃ「釜竹」の「竹」をひらがなにして「釜たけ」にしようと。

後々、そこの「釜竹」のご主人とも親しくなって
色んな話しなどもするうちに、
店の名前を使ってもかまわないよと言っていただき、
認めていただきましたけど。

ハ:なるほど、店名には食べ歩き時代の思い出もこめられていたんですね。

木田さんはご自分の感性”を大切にうどん作りをされているそうですが、

その辺を詳しく教えていただけますか?

 

木:はい、大阪のうどんっていうのは出汁がメイン、
で、香川は出汁ではなくて麺なんです。
それぞれの文化の違いもあるんですけどね。

香川のうどんを食べた時に美味しかったんですけど、
僕にはコシ”っていうのが弱く感じられたんです。
で、その当時のうどんにあまりなかったのが”もちっ”とした食感。
そのもちっ”とした食感が大阪人には受け入れやすいし、
もちもちとした食感のうどんが作れたら

存在感のあるうどんになるなと思ったことがひとつ。

 

もうひとつは、当時大阪人にあまりなじみのなかった

冷たいうどんを食べてもらいたいと思ったこと。
それまで大阪は焼きうどんが主で、冷たいうどんといったらざるうどん、

氷が入って堅いやつですね。
そういう食べ方なもんで、決して冷たいうどんが美味しいもんじゃなかったんですね。

ところが香川へ行って食べると、ぶっかけとか美味しい!
だから、その美味しいうどんを食べてもらったら、絶対大阪でもヒットすると思って。

香川の讃岐うどんとは違う、もちもちと食感で、

大阪で冷たいうどんを提案しようと思った訳です。
大阪で、全国一冷たいうどんを食べる文化を発展させようと。

ハ:熱い志ですね!で、実際に発展させるためにどんなことをされたんですか?


木:まずは知名度を上げようと思いました。
で、知名度を上げるためにどうしたらいいかと考えた時に、
自分自身の知名度を上げるのは難しいので、
まずはうどんという文化の知名度を上げようと。


「釜たけうどん」をオープンして2年後くらいに讃岐うどんブームも起こって、
その時にはうどん屋もいっぱい増えてました。

当時、香川でよく使われてたのがチクワやゲソ、半熟卵の天ぷらだったんですが、
これがまだ大阪では伝わっていなかったので、
じゃこれを看板にしてやろうと考えました。
でも、割と半熟卵の天ぷらってみんなやらなかったんです。
理由はナゼかと言うと、半熟卵を作って剥くのが大変だから。
1日に20個~30個作るのがめんどくさい。
で、僕は色々試してとっても簡単に剥く方法を考えて、
その方法も公開したんです。
そしたら、ラーメン屋さんからその方法を使いたいって連絡があったので、
僕は「いいですよ、その代わりネーミングは同じのを使ってください。」と言ったんですね。
という風にしてできたのが「ちく玉天ぶっかけ」。
それを同じネーミングで、みんなにもやってもらった訳です。

 

 

そうすると「ちく玉天ぶっかけ」は関西オリジナルのメニューとして定着するようになった訳です。
結局、自分のところで宣伝しなくても、自然と”大阪うどんは「ちく玉天”と。
で、興味を持った人がネットなどで調べたら
「あ、ここが元祖。ここが最初にやりはじめたんだな。」というのは分かりますよね。
そしたら、そんなに自ら宣伝しなくてもいいじゃないかと思ったんです。

ハ:普通は、「秘伝の技」みたいなものは、

どこも門外不出というか、みなさん公開しないものですよね?

そこをあえて?

 

木:はい。でもね、公開する方が浸透が早いんですよ。
なので、基本的には自分で考え付いたやつは公開します。
で、大阪名物をもっともっと増やしたいなと。

後、「ちく玉天ぶっかけ」に続いて、

もうひとつヒット商品を作ってまして、「キムラくん」というんですが。
僕がこんなうどんを作りたい!と思った高松の「三徳」さん、
そこの社長さんとも親しいんですが、
そこで作ったラー油をもらったんですね。
で、それを使ってうどんのメニューを考えたんです。
普通にうどんにラー油をかけるだけでも美味しいなとは思ったんですけど、
それだけじゃ・・・と思い半年くらい考えたんですね。
で、ある時、ラー油とキムチを合わせたら意外と美味しいという事に気づいたんですね。
で、これでいこう!と。

 

 

ネーミングは、キムチとラー油を合わせたから「キムラ」にしたら、
単純にその名前がウケたんですね。
で、美味しいんで、このキムチとラー油の組み合わせをうどんにこだわらずに使ったらと思いついたんです。
早速、近所の人に「キムチとラー油を使った料理は”キムラくん”にせぇへん?」と提案して、自分で『キムラくんはじめました!』というツールを作って配り始めたんです。
たまたまその後取材が何回か続いて、ニュースなんかにも出たりして、
おまけに”版権フリーです”ってうたったもんだから、日本全国からやりはじめるところが増えたんです。

それを増長することになったのが、メーカーさん。
色々な大手が「キムラくん」やってくれたんですけど
版権フリーと言っちゃたから、僕には1円も入らなかったんです(笑)


ただそのことがどう作用したかというと、
結局企業さんだと全国に広まるのが早いでしょ。
今までの経験から、ただで人に与えた方が広まりは早いというのは分かっていたので。
何でも考えた時は人に教えた方が、いいものであれば人に広まると思います。
フェイスブックやGoogleと同じようなもんですね。

ハ:それは「食」だけに限らない、考え方ですよね。

最後に木田さんが「釜たけうどん」を作られる時に、

いつも必ず心がけていることはなんですか?


木:うどんを実際自分で作ってみて、「美味しいうどんの条件って何かな?」と考えると
一番いい状態でお客様に出すこと。
うどんを茹でますよね、で、茹でたら美味しく食べられる時間って限られてるんです。
だから、その時間内で提供する。
そのルールさえ守れば、みんな美味しいうどんになるはずなんです。

ハ:それって、だいたい何分位なんでしょう?

木:メニューによって5分、最長で10分。
毎日、すぐ提供できるように茹で続けてますんで、
忙しい時はきれいになくなってくれるんですが、
そうでない時は半分くらい捨てることになる。
もちろんそこで悩むんですけど、

結果お客さんが少ない時こそいいものが出せるように心がけていれば、

「あそこ美味しかったな~。」って思ってもらえるんじゃないかと。
そういう意識を持ってやれば、みなさんから愛されるお店になれるんじゃないかなと思ってます。

 

 

秘伝の技・レシピを自ら公開する

心意気、すがすがしいまでのいさぎよさにビックリ。

さすが、粉もん道場の師匠!

 

周りとシェアしあうことでうどんの“美味しさ”だけでなく

“文化”を広めた木田さん。

まだまだその楽しい企みは続いているよう。

 

みなさん、粉もん道場はもちろん、

師匠・木田さんのこれからも要チェックですね!

 

  • 2016.08.08 10:50

    risurisuさま
    確かにまずネーミングからヤラレますよねw
    後ひく辛さが今の季節のピッタリのお味ですよ!

  • 2016.08.06 21:40

    「キムラくん」ネーミングがいいですね!
    辛い物が好きなので食べてみたいです。

  • 2016.07.29 16:12

    ゆづ姫さま
    そう言って頂けることが一番嬉しいです!
    ありがとうございます。
    レシピや商品のご案内はもちろんですが、
    食の作り手さんのお人柄や想いもお伝えできたらと
    心がけています。
    これからもお付き合いの程、
    どうぞよろしくお願いします♪

  • 2016.07.29 04:26

    自作レシピを惜しまず公開したり
    版権フリーにしてキムラくんを広めたり…
    『損して得取れ』とはよく聞きますが、
    実践するのはなかなか難しい事ですよね~。
    今回も木田さんのお人柄が光っています✧
    毎回思うのですが、こちらはお料理ブログの域を超えて
    経済誌の記事を読んでいるようで、とても読み応えがありますね♪
    丁寧な取材をされているのが伝わってきます✨

  • 2016.07.25 11:31

    risurisuさま
    キムラくん、
    その絶妙なネーミングだけでなく、
    お味もグーですよ (b^ー゚)

  • 2016.07.23 23:36

    キムラくんいいですね!気になります!!

  • 2016.07.15 11:06

    きゅーちゃんさま
    夏バテも吹き飛ばしてくれそうな一杯ですよね☆

  • 2016.07.14 17:27

    キムラくん初めて見ましたがおいしそう!夏にぴったりですね!

  • 2016.07.13 14:26

    signifiantさま
    木田さんにインタビューをさせていただきながら、
    私もまったく同じ感想を持ちました。
    お料理サイトのブログではありますが、
    そういう風に感じ取ってくださって、
    とても嬉しいです!
    ありがとうございました。

  • 2016.07.13 14:22

    yumi435さま
    ちく玉天といい、キムラくんといい、
    具の組み合わせが絶妙ですよね!
    ゼヒ、機会があったら食べてみてください♪

  • 2016.07.13 09:56

    インタビューを読んで、木田師匠は一介のサラリーマンではなく最初から経営者の視点をお持ちなんだなということがよく解りました。木田師匠の経営哲学は自由業や職人系の方はあまりやりたがらない手法ですよね。小さい利益の方に目が行ってしまいがちなところを、より多くの人の利益を生みながら回り回って大きく回収する方向へ行ったんですね。この話はあらゆる業界の人に聞いて欲しいです。感動。

  • 2016.07.12 21:01

    ちく玉天ぶっかけが気になりました!
    キムラくんは暑い時期にピッタリですね☆

  • 2016.07.12 11:18

    豪傑ママさま
    ちく天は、ちくわ自体が結構大きいのですが、
    ペロっといけてしまいましたw
    キムラくんは、確かにこれからの季節にピッタリですよね♪

  • 2016.07.12 11:17

    yoshiko320さま
    すでにご自分でアレンジされて作っていたとは、サスガ!ですね。
    大阪の方は、粉もん感度がやはり高いのでしょうか?!
    色々、自分で考えて作るうどんも楽しくて美味しいですよね♪

  • 2016.07.12 00:13

    ちく天ぶっかけ美味しそう。キムラくんは初めてみますが、暑い夏にスパイシーな辛さは、サッパリ食べられそうですね。

  • 2016.07.11 23:31

    私、大阪出身で、何となく、こんな風にして食べていました。
    「キムラくん」風ふどん、勝手に自分で考えているつもりだったけど、わからないうちに何処かで食べていたのかも…と今頃、気付きました。たしかに、美味しいもん。
    本当の味を食べてみたいなと思いました(*^^*)

  • 2016.07.11 14:04

    安庵さま
    ご自分で作った「キムラくん」風うどんも
    美味しそうですよね!
    これからの季節にピッタリです♪

  • 2016.07.10 11:59

    キムラくん 食べてみたいです
    どこへ行けばいいのかこれから探索します
    田舎なので難しいかな
    とっても美味しそうです
    行けないならレシピ見て作ろうと思います

  • 2016.06.29 09:01

    pearlさま
    「キムラくん」、私も一度食べたのですが、
    ピリ辛が後をひく美味しさでしたよ!
    お店へ行く機会ありましたら、是非お試しくださ~い^^

  • 2016.06.24 08:24

    素晴らしく太っ腹な木田さん!
    うどんの神様ですね゚+.☆
    「キムラくん」は初めて知りました(゚∀゚)
    早速試してみたいと思います♪
    それにしても、美味しそうなおうどんだこと!笑

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