「なぜ酢豚にパイナップル!?中国4千年?の歴史とパイナップルのヒミツ」
これを読めばあなたも酢豚にパイナップルを入れたくなる!
本格酢豚のルーツにせまります。
酢豚と言えば賛否両論、好みが分かれるのは「パイナップル」なのではないでしょうか?
「どうして酢豚にパイナップルが入っているんだろう」と不思議に思っている人も多いのでは!?
今日は酢豚になぜパイナップルが入っているのかについてのお話です。
時は遡ること400年前。
中国が「清」の時代だったころ。
日本は 徳川家康が征夷大将軍に任じられ、江戸に幕府を開いたころです。
パイナップルの入った酢豚は中国で生まれました。
パイナップルを使った料理は比較的新しい料理なのでは…と考えていませんでしたか?
こんな古くから使われているお料理なんですね。
中国での料理名は「菠蘿古老肉」(ボールオグーラオロウ)。
「菠蘿」の部分が「パイナップル」です。
パイナップルは中国の清の時代の中期から中華料理に使われている食材なのです。
ではなぜ中華料理にパイナップルを入れたのでしょう?
清の時代にイギリス領だった香港やフランスの影響力が強かった上海でパイナップル入りの酢豚が誕生したといわれています。
中国に住んでいる欧米人を相手に、高級感のある料理を出そうと考えたのがきっかけ。
そして選ばれたのが、当時は珍しくて高級食材だったパイナップル!
甘酸っぱいパイナップルは脂っこい酢豚をさっぱりさせてくれるピッタリの素材だったのでしょう。
ではどのくらい珍しかったのでしょう?
実はこのパイナップル、当時は1個あたり90万円もしたのだとか!!(ヒエ~!!!!)
そして「菠蘿古老肉」が当時の満州を経由して日本人のところへたどり着きました。
余談ですが「古老肉」は 広東料理。いわゆる酢豚のイメージに近い料理です。
豚肉の他に野菜や果実などが入り、味付にはケチャップなどを使いフルーティに仕上げます。
それに対して上海では「糖醋肉」(タンツウロウ)といい、 具材は豚肉のみや豚肉と玉ねぎのみ 。
味付けも、酢と砂糖と醤油だけで仕上げるなど全体的にシンプルな仕上がりのものです。
したがって古老肉の方にはパイナップルが入ることもありますが、糖醋肉にパイナップルはほとんど入ることは無いのです。
本場中国でもパイナップルが入っていたり入っていなかったりするのですね・・・。
ちなみに、パイナップルを入れるまでは、パイナップルの替わりに山芋を使っていたんだそうですよ!
さあ、いよいよ日本に「パイナップル入り酢豚」がお目見えするのですが、日本人には「食事に果物が入っている」というのがどうもなじまなかった人も多かったようです。
そこで「パイナップル抜き」の酢豚があちこちで作られるようになりました。
このパイナップル抜きが「広東の酢豚をベースにした日本式酢豚」(ややこしい・・・)ということになります。
そしてここからはみなさんもご存知かと思います。
パイナップルに含まれている酵素がお肉に含まれるたんぱく質を分解する働きがあるので、
パイナップルを酢豚に入れることでお肉を柔らかくする効果があります!
また、その作用のおかげで消化吸収をよくしてくれる効果もあって、なかなか優れた組み合わせなんです。
しかし!!油断は禁物。
たんぱく質を分解してくれる酵素、気を付けないといけない点があります。
それは、熱に弱い性質があるので、60度以上に熱を加えてしまうと効果がなくなってしまいます。
酢豚を作るときには、パイナップルをはじめから入れるのではなく、あんを加える最後の段階で、パイナップルを加えるのがベスト!
そこで質問です。
缶詰のパイナップルではどうでしょう?
一年中、手に入れられるパイナップルの缶詰、カットする手間もなく、手ごろで使いやすく感じるかもしれません。
ところが、缶詰は作る際にパイナップルを加熱処理をしています。
ということは・・・・そうなのです。
缶詰のパイナップルを使って酢豚をつくっても、酵素のパワーを利用して、たんぱく質を分解することはできません 。。。
お肉を柔らかくしたいなら「生パイナップル」を使いましょう♪
いかがでしたでしょうか?
パイナップルと酢豚のお話でした。
酢豚をアレンジする私たちのチャレンジ精神は現在も脈々と受け継がれているのかも!?
次回は酢豚の味付けがちょっと苦手・・・なんて人にも見て欲しい♪
「ケチャップなしでも絶品酢豚!いろいろな味の酢豚レシピを大公開☆」です。
そして最後にクイズです。
今日は何回「パイナップル」と言ったでしょうか?
答えは次回にあわせてチェックしてくださいね!
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