2017.01.24

粉もん道場の師匠 独占インタビュー :「B級グルメ」と言われるのは嫌い!

大阪で行列のできる人気店といえば、誰もが名を挙げるミナミの「福太郎」さん!
オーナー中西さんがお好み焼き屋をはじめたキッカケ、
それは小学校時代の忘れられない味でした・・・!

さて!粉もん道場第三弾「焼きそば」編の師匠は、
大阪で行列のできるお好み焼き屋さんと言ったらココ!

 



ミナミにある超人気店の「福太郎」さん!

今日は開店前の準備でお忙しいところ、
お時間を作っていただきお邪魔しました。

「こんにちは~、中西さん!」

 

「はいっ、こんにちは!」

元気印いっぱいな笑顔で迎えてくださったのが、

オーナーの中西保夫さん。

 

では、早速インタビュー開始♪

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Q.まずは、中西さんが粉もんの道へ入られたキッカケは?

 

中西さん:僕は25才まで飲食はやっていなかったんですが、

親父が「竜田屋」という和食屋をはじめたのをキッカケに、

そこからこの世界に入りました。

最初はご飯炊きと味噌汁からはじまって、

一年位したら魚もさばけるようになっていましたね。

 

その後、うどん居酒屋で起業した後、「福太郎」をはじめました。

“お好み焼き屋”になろうと思ったのは、

自分が小学生から中学生までの間に通っていた、

阪急線の「逆瀬川」にある「うろこ」という

お好み焼き屋さんがすごく美味しくて忘れられなかったから。

大人になってからもいろんなお好み焼きを食べたけど、

なんかちょっと違うよね、という感じで。

それだったら自分でお好み焼き屋やろうかなと思ったのがはじまりです。

「福太郎」も、おかげさまで今年の8月4日で20年になります。

 

Q.なるほど、今や行列が絶えない人気店ですが、
「福太郎」さんが愛される理由はなんでしょう?

 

中西さん:特別なことはやってないんですが、

自分が普通に食べておいしいと思えるものを提供しています。

後はなにより「接客」!

うちの社員にも、繁盛したからってその上にあぐらをかくのではなく、

接客は特に大事にするよう言っています。

 

もっと具体的に言えば、普通飲食では常連さんを大事にしますよね。

僕は実はそれは嫌いで(笑)
もちろん常連さんも大切なんですが、

でもそうすると初めて来るお客さんが面白くないでしょ。

だからうちは、例えば有名人や芸能人が来ても絶対にサインはもらわないし、

お客さんは常連さんであろうが、有名人であろうが、
初めての方であろうが、みな平等やと思ってるんです。

 

やっぱりそういう教育が社員にも行き届いた結果なのかな。

開業時はぜんぜんガラガラだったんですが、

10年位経って、やっとお客さんが並ぶようになってくれました。

 

Q.全店オールカウンターにこだわってらっしゃるのも、

やはり接客に自信があるからなんですね!
ところで、「福太郎」さんのお好み焼きは製菓用の粉を使っているとか?

 

中西さん:はい、お好み焼きだからもちろん小麦粉使った料理なんですが、

僕はどっちかっていうとキャベツ重視。

もちろん生地も大切なんですが、

俗にいう粉っぽいお好み焼きが自分は嫌いで(笑)

なので結果的に製菓用の細かい粉を使うようになったんだと思います。

実は粉の粒子が細かい程焼きにくいんですが。

 

※一番人気の看板メニュー『豚ねぎ焼き』
「福太郎」さん公式HPより

 

Q.そこはプロの技、ですね!

だしはいかがですか?

 

中西さん:だしは普通に鰹と昆布だしなんですけど、

うちはどちらかというと、ちょっと昆布だしの方を効かせています。

僕の考え方では、普通の一般的な和だしに、

ちょっと昆布を効かした方が、

豚や魚類など生地に乗っかる素材と合うと感じていて。

やっぱり旨みのバランスで言うと、

ちょっとグルタミン酸の効いただしの方が

お好み焼きはいいんじゃないかなと思ってます。

 

僕が思うには、大阪人はちょっと昆布だしを余分に効かせた方が、

ウケるみたいですね。

 

Q.やっぱり土地によってだしの味の好みも違うんですね。

お好み焼きにかける思いは人一倍の中西さんですが、これからの夢は?

 

中西さん:そうですね、やっぱりこうやってお好み焼き屋を20年やってきて、

お好み焼きが好きなひとりとして、

もうちょっとお好み焼きの地位が上がればいいかなと。

飲食っていろいろ種類がある中で、まだまだ下にいるお好み焼きの存在がはがゆくって。

 

 

お好み焼きは「B級グルメ」って世間で言われてますけど、

僕はこの言葉が嫌いで(笑)

もっとこうディナーや、

ご馳走としてお好み焼きを食べようって雰囲気になればいいなと思ってます。

なので、最近は具材にフォアグラを使ってみたりとか。

まぁ、お客さんもビックリしてなかなか食べてくれないんですけど(笑)

でも、例えばフォアグラひとつとっても、

結構ほんのり甘さのあるお好み焼きソースと合うんですよね。

そういう意味では、お好み焼きソースって本当にバランスが取れたソースなんです。

 

Q.お好み焼きが、もっともっと主役として楽しんでもらえるようになるといいですね!
今回の「焼きそば編」では、弟子の辻野さんが焼きそばに昆布つゆを使われましたが、
中西さんはヤマサの昆布つゆをどう思われましたか?

 

中西さん:ヤマサさんの昆布つゆは本当に万能ですよね。

つゆを3で割ったら丼、2で割ったらざるそばのだしに使えるし。

商品名に「昆布」ってつけているのがいいですよね。

さっきも言いましたが関西人は昆布好きなので(笑)

僕も、家ではよく使わさせてもらってますよ!

 

 

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インタビュー中もずっと笑顔でニコニコと質問に応えてくださった中西さん。

プライベートでは食べ歩きもかかさず、

カロリーオーバーにならないように

水泳やゴルフもされているのだとか。

 

お好み焼きにかける情熱は誰よりも負けない!
そんな中西さんが作るお好み焼きが“主役”になる日は

きっとそう遠くないはず、と感じました。

 

 

 

 

  • 2017.01.27 09:04

    のこぴんさま
    コメントありがとうございます!
    本当に仰るとおりだと思います。
    常連さんも初めての方も同じ扱いって素敵ですよね。
    行ってみたくなるお店ってこういうところなんだと思いますヽ(*´∀`)ノ

  • 2017.01.26 18:25

    中西さんの、「お客様は、みな平等」という考え方は素晴らしいですね。誰でも福太郎さんに行ったら歓迎してくれそうです。製菓用の粉で焼くのは、かなり難しそうなのにプロですね。情熱があって素敵です。