お好み焼に"LOVE"を込めて・・・!
道頓堀にある「美津の」の女将 森川宜資子さん。
親子三代にわたるお好み焼愛を熱く語っていただきました!
こんにちは!
ハッピーレシピ部ブログ担当のハルカです。
さて!
粉もん道場 第二弾「お好み焼き編」の師匠は、
大阪は道頓堀にある「美津の」の女将 森川宜資子(よしこ)さん。
毎日お忙しい中お時間を作っていただき、
熱いお好み焼愛を語っていただきました!
ということで、
早速大阪へ飛んだハッピーレシピ部スタッフ一行。
千日前の商店街を進んで行くと・・・
!!!
まだ、開店前だというのに既にこの行列!
さすが、人気店!!
行列待ちのみなさんからジーーーッと熱い視線を背中に受け、
いざ店内へ。
森川さん、こんにちは~!
笑顔がめちゃめちゃ素敵な森川さん。
早速、インタビュー開始です!
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ハルカ(以下:ハ)では、まず森川さんがお好み焼の世界に入ったきっかけは?
森川さん(以下:森)うちは父方も母方もお好み焼屋なんですけど、
最初は父方のおじいちゃんとおばあちゃんが
大阪大空襲で焼け野原になった千日前で、鉄板一枚からはじめたんです。
常盤っていう映画館の支配人をしていたおじいちゃんは働き者やったらしく、
退職金代わりに30坪の土地をもらったんです。
戦争が終わって食べるもの無く、ソース味に飢えてる人たちに
手軽に食べられる「ソース味の洋食」をと
鶴橋の闇市でメリケン粉を手に入れてきて、
お好み焼の前形「洋食焼」を始めました。
母方は今の「美津の」のところで喫茶店をやってたんですけど、
近所同士お付き合いをするようになって、結婚してお好み焼き屋になったんです。
だから私はお好み焼界のサラブレッドなんです(笑)
ハ:親子三代!すごいですね!!
森: うちは3人姉妹なんですが、父が59才の時に亡くなりまして。
それまで商売にはぜんぜんタッチしてなかったんですが、
いきなりお好み焼の世界に入ることになったんです。
それが26才の時、今から33年前でした。
その時、隣の並びに同じお好み焼の千房さんが大繁盛してて、
「お父さんが病気で弱ってる間に、こんなことになってたのか!」って
ショックを受けスイッチが入ったんですね。
「商売のことはなんも知らんけど、お好み焼のことだけは誰にも負けへん!」って。
父親が生きてる間はぜんぜん親孝行できなかったけど、
お店を守ることで喜んでもらおうと。
姉妹3人で力を合わせて頑張ろうと思ったんです。
ハ:「美津の」のお好み焼といえば、具材の“特製ミンチ”が特徴ですね。
森:お父さんの時代は、豚玉もミンチだけだったんです。
お客さんにも「なんでミンチやねん!」ってさんざん言われて嫌やったんですけど、
10年位前に「うちのお好み焼がおいしいのはミンチのおかげ。
ミンチがあって旨さ倍増やな」って気が付いたんです。
うちのお父さんはゴーイング・マイウェイな人でしたけど、
それなりに考えてやってたんだなと。
みんながやってるからではなく、おいしくするためにやってたんだなと。
父親のアイディアの奥深さに、初めて尊敬の念を抱きました。
こだわりの“特製ミンチ”が入った、人気の6種類ミックス「美津の焼」
(※美津のさん公式HPより)
ハ:なるほど、生地の方にも工夫などされているんですか?
森:うちの生地は、粉がすごい少ないです。
ベーキングパウダーや香り付けのエッセンスとかも入れず、具材の旨みを活かす。
ソースに頼らない、素材の旨みが効いたお好み焼なんです。
って、すごいエラそうなこと言ってますけど(笑)
でも、それ一つだけでもおいしいものを組み合わせることによって、
混然一体となってさらにおいしくなる。
お好み焼ってそういうものじゃないかなと思います。
ハ:素材自体を活かすって、簡単なようで奥が深いですよね。
ところで、森川さんは「人を笑顔にするのが大好き!」と聞きましたが。
森:今、おかげさまで毎日忙しいじゃないですか。
お客さんもさんざん待たされて文句言われても仕方ないのに、
「待った甲斐がありました。ありがとう!」とか
「大変ですね、頑張ってください」って言うてくれはるんですよ。
それが本当に嬉しくって・・・!
だから商売でやってるのはもちろんなんですけど、
お客さんにおいしかったと喜んでもらうのが
何より嬉しくてやってるようなもんです。
ハ:お客さんから元気をいただいている、という感じですね!
そんな森川さんが、このお仕事で一番心がけてらっしゃることは?
森:私はお客さんも大事だけど、働いてもらっているスタッフが一番大事ですね。
私ひとりではなんもできないんで。
だから私の仕事はみんながどうやったら楽しく仕事ができるか、
それを裏から支える役やと思ってるんです。
でないと、いくらおいしくても、焼いてるスタッフが疲れた顔してたら、
お客さんにも喜んでもらえないんじゃないかと。
ハ:作り手の気分や気持ちも味にでますもんね。
森:そう、スタッフには、お好み焼をただ焼いてるのとはちゃうと、
みんなは「美津の」のお好み焼を楽しみにしてくれはるお客さんに
喜んでもらうために焼いてるんよってことを伝えてます。
だから、うちのスタッフはお金だけのために働いてるって人はいないと思うんですよ。
ハ:大阪では、お好み焼業界のけん引役と言われてますが。
森:そんなことないですよ(笑)
ちょっとオーバーに言われてるだけで。
言いたい事はハッキリ言うけど、
ただ、その下には“LOVE”があるんで(笑)
だって、今って誰にも怒られない時代でしょ。
スタッフに対しても、その人の事を本当に思ってるなら、
言わなきゃ分からないこともあるし。
ただ、頭から言うんじゃなくて、5つホメて1つ言わせていただく(笑)
ハ:LOVE!素晴らしいですね!!
これからの夢は?
森:去年「美津の」が70周年で、今年入れて後30年で100周年なんですね。
その時は私が88才なんで、いけるとこまで頑張れたらいいなと(笑)
だからサプリメント飲んだり、整体行ったり、健康管理には毎日必死ですよ。
ハ:オンオフ共に充実してますね。
森:だって、「肩痛いねん」なんて言ってたら笑顔になれませんもん。
私ひとりでは何もできないんで、みなさんのお力を借りてこれからも頑張ります!
ハ:森川さんのお元気ぶりなら後30年、いやもっといけそうですね!
応援してます、ぜひ頑張ってください!
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インタビュー中はずっと笑顔、
歯切れ良いペースで
お好み焼き、お客さん、そして大切なスタッフへの想いを
語ってくださった森川さん。
そこには大きな大きな“LOVE”が込められていました・・・!
加藤強さま
コメントありがとうございます!
お好み焼き、無性に食べたくなるときがあります♪