【シンプルで洗練された味わい】第一回:カルパッチョの基礎知識【美味しさのハーモニー】
みなさんはどんなレシピを「カルパッチョ」と呼ぶかご存知でしょうか。
第一回は「カルパッチョの基礎知識」をお届けします♪
7月にご紹介するのは「カルパッチョ」。
みなさんは「カルパッチョ」と聞いてどんなレシピを思い浮かべますか?
知っているようで意外と知らない「カルパッチョ」の基礎知識やレシピをご紹介したいと思います。
第一回は「カルパッチョの基礎知識」です。
■どこの国のレシピ?
「カルパッチョ」の発祥はイタリアのベネチア。
「ハリーズ・バー」というレストランの創業者であるジュゼッベ・チブリアーニという人物が作ったのが最初だそうです。
■なぜ「カルパッチョ」という名前なのか
「カルパッチョ」という名前は、ルネサンス期の画家である「ヴィットーレ・カルパッチョ」に由来しています。
ではなぜ画家の名前がついたのでしょうか。
これには諸説ありますが、有力な説を2つご紹介します。
1つ目は店主であるジュゼッベ・チブリアーニが常連客に脂が少ない牛ヒレ肉を薄くスライスしてドレッシングをかけるという創作料理を提供したという説。
常連客は大変喜び、その創作料理の名前を尋ねたところ、チブリアーニはとっさに「カルパッチョでございます」と答えたのが始まりだといわれています。
ヴィットーレ・カルパッチョの絵が鮮やかな赤と白を用いたものだったことからきているのだとか。
2つ目は画家のヴィットーレ・カルパッチョ自身が薄切りの生牛肉にパルミジャーノ・レッジャーノをかけた料理を好んだという説。
しかし現在イタリアで定着しているのは、常連客への創作料理だったというものなんだそうです。
■「カルパッチョ」の歴史
比較的歴史が浅く、考案されたのは1950年のこと。
今から75年前に生まれたレシピなんですね!
■「カルパッチョ」の定義
「カルパッチョ」の名前の由来の部分でもお話しました、当初は牛肉のみのことを指していました。
いつしか魚介類などの「カルパッチョ」も生まれ、薄く切った生の食材にオイルやソースをかけて味つけしたものを「カルパッチョ」と呼ぶようになりました。
■刺身文化と融合した「カルパッチョ」
その後、日本では1980年代にイタリアで修業を積んだシェフたちによって広まっていきました。
日本に「カルパッチョ」が伝わった当時は、現在のように牛肉が広く流通していたわけではありませんでした。
面白いことに日本に伝わった「カルパッチョ」は刺身の文化と融合し、白身魚や魚介を用いてドレッシングをかける独自スタイルが生まれ今に至ります。
わさびや醤油を使ったソースも使われ、日本風のアレンジが加えられた和製イタリアンが誕生しました。
「カルパッチョ」はみごとに日本の食文化に適応して進化し、私たちの食卓にも馴染み深いものとなりました。
現在では海外でも日本の刺身文化を参考にした魚介類を使った「カルパッチョ」レシピが多数あります。
まさに「カルパッチョ」レシピの逆輸入、といったところですね。
■「マリネ」との違い
ここでみなさんがよく耳にする「マリネ」というレシピとの違いについてお話したいと思います。
「マリネ」とは酢やレモン汁などの酸味のある液体に食材を漬け込む調理法のことです。
「マリネ」の名前の由来はフランス語の「mariné」で、海を意味する「marin」から派生した言葉と考えられています。
これは、「マリネ」の原形が食材を塩水に漬けた調理法だったことといわれています。
時間の経過と共に塩水にハーブや香辛料が加えられるようになり、さらに漬け汁が塩水から酢やレモン汁、ワイン、油と多様化していったのが「マリネ」です。
いかがでしたか。
魚介類の「カルパッチョ」が日本のアレンジレシピとは驚きでしたね。
次回は「カルパッチョ」にかけるドレッシング、ソース、ジュレなどの味付けにフォーカスしたいと思います。
【シンプルで洗練された味わい】第二回:カルパッチョのドレッシング【美味しさのハーモニー】です。
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