「外はカリッと、中はもっちり!笑顔が広がるチヂミ特集☆第一回:雨の日はチヂミがおいしい!?」
どんな食材で作るの?タレはどうやって作るの?「チヂミ」の豆知識やレシピをご紹介します。
第一回は「チヂミ」の豆知識、「雨の日はチヂミがおいしい!?」です。
12月の特集は韓国料理でおなじみの「チヂミ」。
手軽に作ることができる「チヂミ」ですが、
「チヂミ」って韓国語なのでしょうか日本語なのでしょうか?
そしてよく似た「お好み焼き」との違いはなんでしょう?
第一回はそんな「チヂミ」の豆知識をお届けします。
■「チヂミ」の歴史
「チヂミ」の歴史は、正確な記録はないものの、魏・呉・蜀の3つの王朝が存在していた三国時代のころからではないかと言われています。
小麦粉や米粉、豆粉などを混ぜて、緑豆や豚肉、海鮮、キムチなどを焼いた「ジョン」という料理が起源とされています。
その後、「ジョン」に卵を加えた「ジョンソン」が作られるようになり、現在の「チヂミ」の原型になったとされています。
■本場韓国では「チヂミ」で通じる?
実は通じません。
韓国では先ほどお話した「ジョン」、または「プッチンゲ」と呼びます。
では「チヂミ」は日本語なのでしょうか。
これも答えは「No」です。
「チヂミ」は釜山などの慶尚道地方の方言、「チヂム(찌짐)」からきています。
なぜその方言の「チヂミ」が日本で定着したのか不思議ですよね?
外国人登録者の統計(※)で在日韓国・朝鮮人のうち50%近くを占めているのが慶尚北道と慶尚南道を本籍とする人々なのだそうです。(※独立行政法人統計センター2011年発表データ)
もしかしたら日本で慶尚道地方の人々が「チヂミ」という名前で売り始めたのがはじまりなのかも!?
はたまたご近所で「チヂミ」をご馳走になった日本人がおいしくて、いつのまにか広まったのかも!?
想像がふくらみますね♪
■「チヂミ」と「ジョン」と「プッチンゲ」は同じもの?
「ジョン」と「プッチンゲ」は少し違います。
「ジョン」は薄くスライスした食材に小麦粉と溶き卵をつけて両面を焼く料理。
「ブッチンゲ」は、切った野菜や海鮮などを小麦粉と水などを合わせた生地と混ぜて焼く料理。
「チヂミ」は「プッチンゲ」と同じ料理、ということになります。
また、韓国では食材の名前を組み合わせて「~ジョン」、「~プッチンゲ」という言い方をします。
■日本代表のコナモン、「お好み焼き」との違い
よく似ている「チヂミ」と「お好み焼き」。
「チヂミ」を「韓国風お好み焼き」なんて呼ぶこともあるようです。
「お好み焼き」は、土地柄によって作り方の違いはありますが、基本的には小麦粉を水で溶いた生地を使い、「チヂミ」は、小麦粉、米粉(または片栗粉)、卵、水を混ぜた生地に具材を混ぜて焼きます。
また、「お好み焼き」の焼き上がりは肉厚。味付けは、ソースやマヨネーズなどを塗ります。
一方、「チヂミ」は多めの油で焼き、比較的薄い仕上がり。外側はカリッと、中はもっちりとしているのが特徴です。
そしてタレにつけて食べるのも「お好み焼き」とは違うところですね!
■お嫁さんが嫌がる!?お祝い事に欠かせない「チヂミ」
「チヂミ」は油をたくさん使うため、昔は贅沢な食べ物だったのだとか。
そのため、いつも食べられる物ではなく、お正月や韓国最大の節句である秋夕(チュソク)など、特別な行事の時に食べたのだそうです。
今でもその風習が残っていて、お正月や秋夕など、お祝い事には必ず作る食べ物となっています。
ただ、「チヂミ」は油をたくさん使うため、キッチンは汚れるし、下ごしらえに時間と手間がかかったり、一つ一つ丁寧に調理する必要があるため、お嫁さんからは嫌われる料理、と言われているのだそうです。
■「雨が降る日のプッチンゲ」
韓国には「雨が降る日のプッチンゲ」という言葉があるのだとか。
「チヂミ」は、雨の降る日に食べる料理と言われているのだそうです。
はっきりとした理由は不明なのだそうですが、
その昔、雨が降ると農作業ができないので、「チヂミ」を食べながら時間を潰したという説や、
雨音と「チヂミ」を焼くときの油のパチパチパチという音が似ているからという叙情的な説や、
雨の日は買い物に行くのが大変なので、家にある材料で作れるからという現実的な説など、いろいろあるようです。
みなさんはどれだと思いますか?
さあ、いよいよ次回はレシピをチェックしていきましょう!
「外はカリッと、中はもっちり!笑顔が広がるチヂミ特集☆第二回:ヘルシーチヂミレシピ」です。
加藤強さま
コメントありがとうございます!
食にまつわるお話って面白いですよね!!